<ノア:北海道大会>◇19日◇月寒アルファーコートドーム◇2450人

 GHCヘビー級選手権試合は王者秋山準(39)が挑戦者の潮崎豪(27)を27分21秒、スターネスダストアルファで撃破し、初防衛に成功した。成長著しい若手の潮崎の勢いに序盤は苦しめられるも、時間経過とともに反撃。最後はキャリアの差を見せつけての貫禄(かんろく)の勝利に「若かったろ」と余裕の笑みを見せながら長期防衛を誓った。

 秋山が静かに燃えた。強烈な潮崎のチョップ36発を食らい、勢いに押される場面もあったが、けさぎりチョップ9連発で反撃。ランニングニー、垂直落下式エクスプロイダーで追い込み、最後は必殺のスターネスダストアルファで豪快にフィニッシュ。デビュー史上最短での王座奪取を目指す若き挑戦者の大きな壁となった。試合後は「あいつはまだ伸びるよ」と相手をたたえる余裕を見せた。

 12歳という年齢差をうかがわせなかった。ノア旗揚げから欠場はなし。木村都優司トレーナーは「筋肉、関節が柔らかいからけがが少なく疲労の回復も早い。ノアの中で誰が一番肉体的に強いかと言えば、私は秋山さんと答える」と太鼓判を押した。

 防衛ロードに全日本の3冠ヘビー級王者高山、両ひじ手術から復帰の小橋とのタイトル戦も見据える。「チャンスがあれば高山さんとは面白いことをしたい」と話し、小橋についても「GHCのタイトル戦線に戻ってくるまで負けられない」と防衛の原動力としている。2人との対戦が実現するまでは負けられない。名実ともにノアの看板レスラーの意地だった。【塩谷正人】