<プロボクシング10回戦>◇30日◇日本武道館

 前WBC世界フェザー級王者粟生が、2階級制覇前哨戦を8回TKOで飾った。世界に2度挑戦経験を持つガルシア(パナマ)から、4回に右フックでダウンを奪う。8回にも左ストレートから連打を浴びせ、1分48秒にレフェリーストップとなった。

 粟生にとって06年11月以来、3年5カ月、9試合ぶりのKO勝利。「安心したというか、ホッとしました。パンチないし、連打は疲れる。でも、連打でお客さんが盛り上がってくれた」。待望のKOに笑みを見せた。

 現在WBCスーパーフェザー級3位で、WBCフェザー級に続く世界王座を狙う。WBC王者タイベルト(ドイツ)が今月末に防衛戦を予定し、次戦でその勝者に挑戦する。「チャンスをつくっていきたい」。守りでは定評のある粟生が攻めで、日本人7人目となる2本目のベルトをつかむ。