WBA世界スーパーフライ級王者清水智信(30=金子)が29日、WBAに世界王者から休養王者に変更されたことについて、日本ボクシングコミッション(JBC)に質問状を提出した。8月に同王座を獲得した際に、右眼窩(がんか)底を骨折。短期間で休養扱いとなり、暫定王者だったテーパリット・ゴーキャットジムが正規王者に昇格、12月7日に同級1位の亀田大毅とタイトルマッチを行うことが決まった。

 清水側は来年3月に防衛戦を行う意思をJBCに伝えていた。一方的な休養王者への変更を不服としてこの日、都内のJBC事務局を訪問。正規王者と休養王者の序列についての見解、テーパリット-亀田大戦を正規タイトル戦と認定する公式文書の開示などを求める質問状を提出した。回答期限は12月5日に定めた。

 精密検査で医師から本格的な練習再開の許可を得た清水は「世界王者を興行(の都合)で移動するのは、とんでもないこと。王者が軽んじられている」と話した。陣営側は清水が正規王者であり、12月7日の試合は暫定王座決定戦であるべきだと主張。清水の次戦について興行権を持つ亀田陣営から王座統一戦の保証を得られておらず、金子健太郎会長は「回答が納得できないものであれば、ベルトの返上も考えている」と徹底抗戦の構えを示した。【山下健二郎】