【ロサンゼルス10日(日本時間11日)=千歳香奈子通信員】ロンドン五輪男子ミドル級金メダルのプロボクサー村田諒太(27=三迫)が「米ボクシング界のドン」から最大級の賛辞を贈られた。当地のビバリーヒルズホテルでプロモート契約を結んだ米大手トップランク社のボブ・アラム氏(81)同席の会見に出席し、米メディアに世界王者になる意気込みを英語でスピーチ。アラム氏は自らが手がけた6階級制覇王者マニー・パッキャオ(34=フィリピン)をしのぐ世界的スターにする自信を示した。
緊張の面持ちながらも、村田は堂々と米メディアに目標を宣言した。パッキャオ戦などビッグマッチの会見が行われてきたビバリーヒルズホテルでの契約会見。大物プロモーターのアラム氏に紹介されて壇上に立つと「アラム氏、トップランクと一緒に仕事ができることをとてもうれしく思います。世界王者になるためにベストを尽くします」と英語であいさつ。当日朝、約30分かけて覚えたというスピーチを終えると、温かい拍手をもらった。
孫を見るような目で村田の左手を高々と上げたアラム氏は、村田を世界的スターになるようプロモートすることを確約した。
アラム氏
3年以内に世界王者になる。英語も話せない小さなフィリピン人だったパッキャオがスーパースターになったが、村田は彼をしのぐ人気者になる。最初は誰もがパッキャオがスターになるなんてクレージーだと思っていたが、私はできると思っていた。ミドル級は人気がある。私たちにとって、パッキャオよりも簡単にスターにできる。
また同氏は来年中に米デビューさせる構想も明かした。プロデビュー戦は8月下旬に日本で予定。最初の3戦は日本開催とし「その後、米国ですぐにでも試合をさせたい。来年のどこかで実現させる」と明言。米国以外にもシンガポールやマカオの興行に起用する意向も示し「世界トップレベルと戦うことで経験を積み、世界王者にする。そしてゴールは、彼をスーパースターにすることだ」と熱弁で締めくくった。
指導するトレーナー陣はイスマエル・サラス氏(キューバ)との専属コンビ、著名なカットマンでもあるミゲール・ディアス氏(アルゼンチン)のサポートも受けるという2人体制。英才教育で練習を積む村田は同日夜、今月下旬までスパーリングを積むラスベガスに移動。「最終的にラスベガスの舞台に立ちたい」との夢に向かう第1歩をド派手に踏み出した。
◆村田の支援体制
練習拠点はラスベガスがメーンになることが決定。村田が所属する三迫ジムと協力体制を敷く帝拳ジムの本田明彦会長は「メーンの練習は米国。試合に合わせて日本に行く形。試合が決まって2週間前に帰国する感じ」。今月下旬までの米国でのスパーリング後に一時帰国も、8月下旬のプロデビュー戦までに再び米国で練習する計画だ。ジム同士が協力、所属ジムとプロモート会社が違うことも日本では異例。本田会長は「海外はトップランクに任せるし、今までのスタイルとは違った組織。これ以上はないという万全の体制」と明かした。

