WBC世界フライ級王者の八重樫東(30=大橋)が、オレ流「STD」で人生初激突のメキシカン撃破を目指す。11日の前日計量で、同じ50・8キロのリミットで一発パスした挑戦者の同級10位オスカル・ブランケット(28=メキシコ)を横目につぶやいた。「オレのSTDにはめ込んで勝つつもりです」。S=スピード、T=タイミング、D=ディスタンス(距離)を略してSTD。その3つの要素を駆使し、初防衛を成功させる狙いを明かした。

 初めてメキシコ人と対戦する際、独特のリズム、タイミングに戸惑いを示す選手が多い。メキシコが軽量級王国と呼ばれる理由はそこにあるが、八重樫は「スピードは負けないと思う」と断言。挑戦者はパンチ力があるため、タイミングと距離感は1歩間違えると致命的になるが「ファーストコンタクトで見極めて対応します。最後は自分のボクシングにはめ込んでいるはず。すべてSTDです」と自信たっぷりだった。