昔のライバルも、今は良き理解者であったりして…。大相撲の高崎巡業が16日、群馬・高崎市の高崎市浜川体育館で行われ、64代横綱と65代横綱が土俵上で“共演”した。

 先に上がったのは64代横綱でプロレスラーの曙(46)。この日の高崎巡業を主催した関係者と懇意にしていることから、ゲストの形で土俵に上がって来場者にあいさつした。サプライズ演出として、次に新任の巡業部長で65代横綱として曙と覇を競った貴乃花親方が土俵に上がり、激励する形で花束を曙から渡された。

 3年前の2月には、やはり曙が陣中見舞いの形で、春場所担当部長だった貴乃花親方を会場の先発事務所に訪ね激励。それ以外でも「同期会でよく会う仲ですから。わざわざ来てくれてありがたいこと」と貴乃花親方は笑みを浮かべた。

 同じ土俵に2人で上がることについては、曙が「彼の引退相撲以来かな。でも(断髪式だから)頭しか見てない。目と目を土俵上で合わせたのは2000年九州場所14日目以来かな」と説明。自身の11回目となる、最終優勝場所を懐かしむように話した。貴乃花部長については「巡業で旅行(気分)になり帰京して体を作ると、壊しやすくケガをしやすくなる。貴乃花親方のアドバイスで巡業の稽古でしっかり体を作れば、本場所の相撲内容も変わる。いつも応援してるよ」とエールを送っていた。