NMB48の渡辺美優紀(20)が29日、奈良県葛城市で、同市の公用車贈呈式に出席し、AKB48握手会での切りつけ事件について「悔しいし、許せない」と語った。

 「48グループは会いに行けるアイドルグループとして、握手会はみんなで、とても大切にしてきたので、心ない行動で、今後、そういう場が減ってしまったら悲しい」と、悔しさを率直に表現した。

 この日は、奈良出身の渡辺が、イメージキャラクターを務める地元企業の“代表”として出席。同企業が、贈呈された公用車の塗装を担当したことから、山下和弥葛城市長らを前に、あいさつも行った。場所は庁舎前の敷地で、市職員や、来庁した地元市民らも式を見守っていた。

 式典後、取材に応じた渡辺は、事件にふれ「悔しいし、悲しい」。容疑者はグループのファンではなかったと供述していることから「ファンじゃない人が紛れ込んで起きた事件。ファンの皆さんも悔しいと思う」といい、事件後、握手会などのイベント自粛が続く中、やるせない思いも吐露した。

 一方で「けがをされたりっちゃん(川栄李奈)や、あんにん(入山杏奈)や、スタッフさんのことを考えると、許せない気持ちでいっぱいです」と、怒りもあらわに。事件当日、隣のレーンだった元NMB48の同僚、AKB48の小笠原茉由(20)とも連絡をとり「その日に連絡しました。怖かっただろうし、すごく心配でした。今度会ったら、元気づけてあげたい」などと、仲間たちを気づかった。

 今後は警備を強化しての握手会再開も考えられるが、渡辺は「今はけがをされた3人の気持ちを考えると、そういう(再開)のも言えない」。ただ、将来的には「皆が元気になって、皆さんと笑顔で接する機会が復活できたらいいなと思います」と話した。