ビール大手各社は、高級ビールの販売を強化している。景気回復ムードも追い風になり、売り上げは好調。2013年の販売数量は約2900万ケースと12年より約7%増加し、ビール全体に占める割合は約13%になる見込みだ(サントリー酒類の調査)。今年4月の消費税増税後も好調は続き、市場はさらに1割程度拡大するとの見方が多い。

 高級ビールは、厳選した麦芽やホップなどの上質な原料を使い、製造にも手間暇をかけた。人気の火付け役は、アサヒビールが昨年贈答用に発売したスーパードライの高級品「ドライプレミアム」。アルコール度数を高め、コクとキレを向上させた。ヒットを受けて2月から家庭用の販売も始める。350ミリリットル缶の想定価格は250円前後。

 サントリー酒類が手掛ける高級ビール首位の「ザ・プレミアム・モルツ」は、昨年まで10年連続で年間の販売数量が最高を更新した。キリンビールは、華やかな香りが特長の「グランドキリン

 ジ・アロマ」(330ミリリットル瓶で238円)を昨年11月にセブン―イレブンで発売した。サッポロビールは、昨年販売して好評だった「薫り華やぐヱビス」(350ミリリットル缶で260円前後)を、1月22日から数量限定で発売する。