日本電機工業会が27日発表した「白物家電」の昨年の国内出荷額は、エアコンや冷蔵庫の販売が好調で、前年比4・3%増の2兆2893億円と1997年以来16年ぶりの高水準だった。景気回復に伴う住宅の新築、改修の増加に加え、消費税増税前の駆け込み需要も出ている。

 製品別の出荷額で最大だったのはエアコンだ。猛暑だった夏場から好調を維持し、8・2%増の7209億円に上った。出荷台数の901万台は1972年の調査開始以来最大だった。メーカーは、三菱電機が静岡の工場で冬場としては異例のフル生産中。ダイキン工業も滋賀の工場で増産体制を継続している。

 エアコンに次いで出荷額が大きかったのは冷蔵庫で、6・4%増の4367億円だった。節電性能の高い大型がけん引役となった。洗濯機は2・3%増の2918億円だった。家庭で身近な白物家電と呼ばれる商品は「当面、好調な出荷が続く」(電機工業会)とみられる。