ウエンツ瑛士(29)が、ディカプリオになりきる。10月17日から東京・天王洲銀河劇場で上演のミュージカル「スコット&ゼルダ」に主演。米俳優レオナルド・ディカプリオ(40)が、2013年の映画「華麗なるギャツビー」で演じた小説家スコット・フィッツジェラルド氏役を、舞台で演じる。宣伝用に撮影した姿もレオ様にそっくりだ。

 ウエンツが、持ち前の歌唱力を生かし、再びミュージカルのステージに立つ。「スコット&ゼルダ」で、演じるのは、1920年代の米国で人気をはせた作家スコット氏。同氏が、自分の半生を描いたとされる大ヒット小説「グレート・ギャツビー」は、13年にディカプリオ主演で映画化され、大ヒットした。今回のミュージカルの宣伝用に撮影されたウエンツの姿は、まさにレオ様で「ディカプリオさんの気分を味わえたけど、あくまで自分なりのアプローチで役に近づいていきたいと思っています」と話した。

 昨年のミュージカル初挑戦作「天才執事ジーヴス」が高評価され、再びオファーが舞い込んだ。だが、浮かれることなく「前回はミュージカルコメディー、今回は反対のシリアス作品」と背筋を伸ばして語る。

 妻ゼルダ役で元劇団四季の女優浜田めぐみ(42)とは、約20年ぶりの共演。子役だった95年、劇団四季の「美女と野獣」で、浜田がヒロインのベル役で、ウエンツはベルになつく、呪いでティーカップ姿になっている少年チップ役を演じた。その縁もあり、ウエンツは感激し、「本番までに浜田さんとの距離を徐々に詰めて、もう1度信頼関係を作って行ければ」とテンションを高めている。

 今年は、小池徹平とのデュオ、WaTの活動を5年ぶりに再開させ、現在は新作のレコーディング中。11月には新曲をリリースし、12月にコンサートを行う予定。近年は、テレビバラエティーの司会などが主な活動だったが、15年は、歌で存在感を出していく。【瀬津真也】

 ◆スコット・フィッツジェラルド 1896年9月24日、米国生まれ。第1次世界大戦中の陸軍訓練校の中で執筆を始め、1920年に「楽園のこちら側」でデビュー。3作目「グレート・ギャツビー」で、後に「20世紀米国文学全体を代表する小説家」と呼ばれた。40年12月21日、アルコール依存症の心臓まひで死去。村上春樹氏が最も敬愛する小説家としても知られる。