東日本大震災応援チャリティーコンサート「ものまねキャラバンVol.5」が29日、東京・渋谷公会堂で行われ、開演前に「ものまね四天王」と呼ばれた出演者のグッチ裕三(63)モト冬樹(63)のビジーフォー、清水アキラ(60)栗田貫一(57)コロッケ(55)が会見した。

 1992年(平4)3月以来となる再会も息ぴったり。モトは「23年ぶりに会っても、急に昔の感じになれる」。「ものまね四天王」は、フジテレビ系「ものまね王座決定戦」で一世を風靡(ふうび)したが、コロッケも「今からものまね王座が始まるような感じ」と笑った。長らく共演がなかったため、一部で不仲説もささやかれたが、清水は「仲いいですよ。仕事じゃない時も一緒にいる」。コロッケやグッチ裕三、モト冬樹も同調する中、栗田は「別に好きでも嫌いでもない」と、毒を吐いて笑いを誘った。

 今回の四天王勢ぞろいは、コロッケが「四天王がそろうことで、震災の記憶を風化させない一助になれば」とメンバーに声をかけ実現。栗田は「本当はやりたくねぇよ。こんなこと」と言いながらも「奇跡のコラボ。一生の思い出にしてもいい集まり。うれしい」と喜んだ。

 だがコロッケは最後の勢ぞろいを示唆。「四天王がそろうのも、これから先はないと思う」。清水も「今度は誰かの葬式の時じゃない」と話した。

 「ものまね四天王」は、フジテレビ系「ものまね王座決定戦」で活躍。当初、歌手が出演者の中心だったが、80年代後半からものまねタレントにシフト。ビジーフォー、清水、栗田、コロッケがしのぎを削り合った。「ものまね四天王」と呼ばれるようになり、ものまねをエンターテインメントとして確立した。しかし、番組側との方向性の違いから、コロッケが92年3月31日放送を最後に番組を降板。日本テレビ系「ものまねバトル」に新天地を求めた。他のものまねタレントにも追随者が出て、ものまね界が分裂。「ものまね四天王」は事実上消滅した。その後、ビジーフォーも活動休止状態となっていた。