松任谷由実(61)が初めて洋画主題歌を歌うことが2日、分かった。米アニメ映画「リトルプリンス 星の王子さまと私」(マーク・オズボーン監督、11月21日公開)の日本語吹き替え版主題歌として、書き下ろしの新曲「気づかず過ぎた初恋」を歌う。

 同映画の配給関係者は「作品ターゲットの20代以上の大人の女性の心に響く曲と考えた時、すぐに国民的アーティストの松任谷由実さんが浮かびました」として依頼した。13歳の時にサンテグジュペリ原作の「星の王子さま」を読んで以来「私の大切な本の1つ」と公言する松任谷はこれを快諾したという。

 構想から完成まで半年以上を費やした力作だ。イメージを膨らませるため、5月にオズボーン監督と対談。6月にはサンテグジュペリの生誕地フランスのリヨンを訪れ、1週間滞在した。サンテグジュペリが少年時代、夏休みを過ごした村の教会や小学校などを訪問。おいのフランソワ・ダゲイ氏とも対面した。軽飛行機で空から村を眺めるなどして足跡をたどった。

 松任谷は「原作に触れた時の気持ちを忘れてしまっていたんですね。そんな自分すらも気づかず過ぎてしまった初恋のような気持ちをあらためて、この歌に込めました」と話している。かつてジブリ映画の「魔女の宅急便」「風立ちぬ」の主題歌を担当したこともあり、「空を飛ぶテーマの映画の時には、ご用命いただけるのかなと思っています(笑い)」ともコメントしている。

 「気づかず過ぎた初恋」は配信限定で11月から配信を開始する。