石原プロモーションが、全国約200のケーブルテレビ局と組み、15年ぶりに開催する新人オーディション「石原裕次郎 生誕80周年記念 次世代スター発掘オーディション」グランプリ受賞者(1人)の音楽プロデュースを秋元康氏(57)が手掛けることが8日、分かった。急性心筋梗塞からの復帰を目指す渡哲也(73)たっての希望でオファーし、秋元氏も即決した。

 きっかけは、渡と秋元氏が約30年前にNHK特番で共演したことだった。番組内で「俳優にとって何が必要か」の答えが「存在感」で一致。渡は「とても共感しました。その時からまたご一緒したいと思っておりました」とコメントした。

 石原プロには、石原裕次郎さん、渡、舘ひろし(65)と、歌手としても実績のある面々がいるが、関係者は秋元氏に「自由な発想で作っていただきたい」と依頼。現在、歩くトレーニング中の渡は、AKB48グループなどでヒットを連発する秋元氏に「秋元さんの運を引っ張って、カラオケで広く歌ってもらえるようなヒット曲を作ってほしい」と期待しているという。

 オーディションの募集は11月7日まで行われるが、8日現在、1万人が応募している。12月の2次選考から面接とカメラテストと並行して歌の審査も始め、来年3~4月に裕次郎さんゆかりの地ハワイで行う最終選考合宿に残った候補者の歌唱映像は、秋元氏もチェックする方向だという。

 石原プロは、グランプリ受賞者の起用を視野に、実験的な映画を数本、作る計画を立てているが、歌手としても、秋元氏作詞の楽曲で即、CDデビューさせるという。【村上幸将】