タレント村上ショージ(60)が13日、京都市中京区の誓願寺で、兄貴分の明石家さんま(60)に「怒られるから内緒で」描き上げた「竹紙墨絵」を公開した。

 15日に京都・よしもと祗園花月などで開幕する「第2回 京都国際映画祭」に先駆けた「村上ショージの竹紙墨絵展」の初日に、ショージ本人も出席した。

 ショージによると、同映画祭の企画が動き始めた今年2月ごろ、映画祭のアート部門を統括する漫才師おかけんた(54)に勧められ、竹100%の紙に墨絵を描くことを決めた。

 ただし、ショージ本人は「竹100%の紙なんて、無理やと思ってた」そうで、まさか実現するとは想定していなかったという。

 「197センチ×95センチの竹紙が筒に入って届けられたときには、開けるの怖かった。開けたら、描かなあかんし…。でも、このまま描けへんかったら、吉本の偉いさんに怒られる」

 2週間以上、現実から逃避して放置した結果、9月上旬になって、やっと描き始めた。ショージは約6年前、知人の飲食店の壁が汚れていたことから、ペイントでごまかす作業などをし、墨絵に興味を持った。2月にけんたから「竹100%の紙がある」と聞き、もともと竹の絵を描くのが好きだったことから、今回の挑戦へつながった。

 問題は「いつも使うのは筆ペンで、竹の紙とは合わんかった」こと。500円の筆ペン約50本を消費したものの「20本しか領収書もらってないから、30本で1万5000円自腹かも…」。お金への貪欲キャラを存分に発揮し、後輩のけんたも苦笑させた。

 ただし、墨絵のできばえは上等なようで、絵を収める額縁を扱う店員から「5年に1回あるかないかの大作」とほめられたといい、今回の墨絵も「(販売か、寺へ贈呈か)ちょっと待って。お金に目がくらむの知ってるやろ! うーん…」と言葉を濁した。

 「でもな、会社(吉本興業)は、金になると思ったらすぐ入ってくるから。ギャグの『しょうゆうこと』も、グッズとかになって、さんまさんから『お前1人やったら、あれで億単位もうけてたで』と言われた」

 兄貴分でもあり、師匠的存在でもあるさんまの言葉を引き合いに、悩みを吐露。ただし、今回の墨絵については「(さんまには)秘密にしてる。だって、絶対に言うたら『お前、そんなん描く暇あったら、ネタ書け』言われるから」と話していた。

 同展は、京都国際映画祭が閉幕する18日まで。入場無料。