宝塚歌劇団100周年時の最後のトップ、月組の龍真咲(りゅう・まさき)が来年9月に退団することになり、15日、同劇団から発表された。同9月4日に東京宝塚劇場で千秋楽を迎える「ロック・ミュージカル『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』」「シャイニング・ショー『Forever LOVE!!』」で退団する。

 劇団100周年を迎えた昨年4月式典当時の5組トップのうち、蘭寿とむ(花組)柚希礼音(星組)凰稀かなめ(宙組)壮一帆(雪組)は、すでに退団しており、最後の“100周年トップ”だった。

 龍は01年入団。月組配属。美形のルックスに華のある立ち姿で、新人当時から期待された。07年「パリの空よりも高く」で新人公演に初主演。硬軟とも演じ分ける演技力、男役らしい歌唱力を武器に成長を続け、09年「二人の貴公子」でバウホールに主演するなど、月組の主力スターとして活躍してきた。

 11年、初のディナーショーを開催。12年4月23日、前トップ霧矢大夢(きりや・ひろむ)の後任として、月トップに生え抜きで就任。21世紀初舞台生では初トップとなり、相手のトップ娘役に愛希(まなき)れいかを迎えた。

 12年6月「ロミオとジュリエット」でトップお披露目。龍のトップ就任と同時に史上初の「準トップ」の肩書を持った明日海りお(現・花組トップ)と、主役ロミオと敵役ティボルトを役代わりで演じ、話題となった。

 サヨナラ公演となる「NOBUNAGA-」「Forever-」は、来年6月10日に兵庫・宝塚大劇場で開幕。龍はトップ約4年半、本拠地8作での退団となる。現役5組中、最長トップだった。

 龍は16日、大阪市内のホテルで退団会見を行う。