宝塚歌劇団花組トップ、明日海(あすみ)りお主演の軽快なミュージカル「Ernest in Love(アーネスト・イン・ラブ)」が3日、大阪・梅田芸術劇場で開幕した。

 19世紀末のロンドンを舞台に、青年貴族が、いたずら心で架空の弟を作り上げたことから起こる軽妙な人間ドラマ。オスカー・ワイルドの喜劇「まじめが肝心」を原作に60年にオフ・ブロードウェーで上演されたミュージカルで、宝塚歌劇では05年7月に月組で初演された。

 昨年1月には、明日海自身がトップ就任後、初作品として東京国際フォーラムで上演された。明日海にとっても再演作となり「すてきな作品の魅力を皆さまに少しでも多く届けたい」。明日海は11年前の初演当時、客席で観劇しており「あのとき、なんて楽しい作品だろうと感激し、スキップをしながら帰りたくなりました」と振り返り、客席をわかせた。

 ただし、明日海はもともと、こういったあいさつが苦手で「去年は、こういう時、気の利いたことを言える人になりたいと言いましたが、1年経っても…」と照れ笑い。代わって、明日海演じる青年貴族の友人を演じた男役スター、芹香斗亜(せりか・とあ)が、節分にちなんであいさつのバトンを受けた。

 芹香は「今日は節分です。笑う門には福来ると言いますが、今日は(喜劇で)たくさん笑っていただいたと思うので、皆さまにはたくさん福が来たと思います」と時節ネタをからめて、笑わせていた。

 梅田芸術劇場公演は、14日まで。その後、愛知・中日劇場公演で、20日~3月9日まで。