反トランプと「ノー・キング(王様はいらない)」を掲げた米国ツアー「ランド・オブ・ホープ・アンド・ドリームズ」を行っている米ロック界の重鎮ブルース・スプリングスティーン(76)が、25日に行われたホワイトハウス記者協会が主催する夕食会で起きた銃撃事件を受けて「政治的暴力に反対する」と声を上げ、ファンと共にトランプ米大統領への祈りを捧げた。

26日に米テキサス州オースティンで行った公演で、スプリグスティーンは「今夜は、海外で任務に就いている兵士たちのために祈りを捧げます。彼らが無事に帰還することを祈ります」と観客に向けて語った。そして、「昨夜のホワイトハウス記者協会の夕食会で起きた事件で、大統領を始め、政権関係者、出席者が全員無事だったことに感謝の祈りを捧げます」と述べた。

「私たちは意見が食い違っても構わない。権力者を批判してもいい。そして平和的に自らの信念のために戦ってもいい。しかし、我々の愛するアメリカ合衆国において、いかなる形であれ、いかなる政治的暴力も許される余地はない」と述べ、何度も祈りを捧げる様子が見られたという。

以前からトランプ大統領を声高に批判し続けているスプリングスティーンは、先月米ミネソタ州で行われた「ノー・キングス」と題した抗議集会に参加して演奏も披露。トランプ政権の民税関執行局(ICE)による強硬な移民取り締まり政策を批判し、「分断ではなく団結を。そして戦争ではなく平和を選ぼう」とステージで呼びかけ続けるスプリングスティーンを、トランプ大統領は「完全な負け犬」「干からびたプルーン」と呼んで非難していた。(千歳香奈子通信員)