作家太宰治の次女で、「火の山」や「笑いオオカミ」の小説で知られる作家の津島佑子(つしま・ゆうこ、本名里子=さとこ)さんが18日午後4時10分、肺がんのため東京都内の病院で死去した。68歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行う。喪主は長女香以(かい)さん。

 白百合女子大卒。著書に「寵児(ちょうじ)」「光の領分」のほか谷崎潤一郎賞などを受けた「火の山-山猿記」や「ナラ・レポート」「笑いオオカミ」などがある。

 他に女流文学賞や読売文学賞など多くの賞を受けた。東日本大震災と原発事故を受けて書いた近著「ヤマネコ・ドーム」が評判を集めた。

 作品は海外にも翻訳されて高い評価を得ている。アジアの文学者たちとも盛んに交流してきた。(共同)