福山雅治(47)主演のフジテレビ系「月9」枠ドラマ「ラヴソング」(4月スタート。月曜午後9時)のヒロイン役に、新人アーティストの藤原さくら(20)が抜てきされたことが21日、分かった。福山にとっては吹石一恵(33)と昨年9月に結婚後初の連ドラ主演作で、誰がヒロインを務めるのか注目されていた。

 演技経験一切なしの新人が、約100人が参加したヒロインオーディションを勝ち抜いた。昨年の11月から12月にかけて、書類審査、歌唱審査、演技審査が行われた。ミュージシャンが本業の藤原は、独特の深みのある歌声を披露し、審査員たちを魅了したという。オーディションでは、福山とのセッションにも挑戦。関係者によると、福山は藤原との演奏を楽しんでいたという。

 95年福岡県生まれ。10歳の時に初めてギターを手にし、高校進学後、オリジナル曲の制作をはじめる。地元のカフェやレストランを中心にライブ活動し、14年3月、高校卒業と同時に上京。昨年3月にメジャーデビューしたばかりだ。同局の草ケ谷大輔プロデューサーは「人をひきつける歌声」「独特な表現力」「チャーミングなキャラクター」と魅力を挙げ、「私たちが初めて藤原さくらさんに出会った時、イメージしていたヒロイン像がそこにはありました」と太鼓判を押している。

 演じるのは、人と話すのが苦手な女性、佐野さくら。児童養護施設で育ち、現在は大型車の整備・販売会社の整備部で働く。職場にもなじめないでいたが、福山演じる元ミュージシャンの主人公、神代広平と出会い、音楽を通じて次第に恋心を抱いていく。ドラマ初挑戦の藤原のために、少しでも演技がしやすいようにというスタッフらの計らいで、オーディション後にヒロインの名前を「さくら」に変えたという。

 異例の抜てきについて、藤原は「つい最近まで、あれは夢だったのではないかと疑っていたんですが、少しずつ実感が湧いてきました」と話した。「難しい役柄ではありますが、真剣に向き合って演じていきたいです。私のことを知っている人も知らない人もビックリだと思うのですが、私もビックリしています! 全力を尽くすので温かく見守ってください」と意気込んでいる。