韓国女性4人組KARAのヨンジ(21)が、グループが事実上の解散状態になった今年1月以降では、初めて日本メディアの単独インタビューに応じた。後輩グループ「April(エイプリル)」のファンミーティングの司会を務めた6日、会場の東京・豊洲PITでニッカンスポーツ・コムの取材を受けた。日本のファンへの思いや最近のソロ活動、今後の目標などを語ってくれた。

 -半年ぶりの来日になりました

 ヨンジ 機会があれば、ぜひ日本のファンの皆さんに会いたいと思っていました。

 -今回はサプライズで尾崎豊さんの曲「I LOVE YOU」を歌いました。なぜこの曲を選んだのですか

 ヨンジ 尾崎さんが好きだったし、自分は歌いながらファンを見つめることが好きなので、この曲を選びました。

 -ファンの表情は見えましたか

 ヨンジ KARAのコンサートでも見慣れたファンの方がいらしたので、すごくうれしかったです。集中して聞こうとしている表情に見えました。

 -最近の仕事ぶりを教えてください

 ヨンジ 日本のファンを待たせているみたいで、すみません。これからいろんなことに挑戦しようと思っています。

 -今日(6日)のような司会役はいかがですか

 ヨンジ 今日はAprilのイベントなので、迷惑にならないようにと考えて、緊張しました。でもAprilのファンの皆さんも私を応援してくださって、励まされました。

 -Aprilの5人には、どんな魅力を感じますか

 ヨンジ 5人を見ているだけで、ほほ笑ましくなります。それが魅力だと思います。人に癒やしを与えているし、私は今日も癒やされました。舞台裏でも愛嬌(あいきょう)があって、かわいい5人です。

 -5人にはどんなアドバイスを

 ヨンジ アドバイスは、他の方々がたくさんしていると思うので、自分は「一緒に頑張ろう」と応援して、盛り上げる役です。

 -KARAのメンバーになって1年8カ月ですが、個人的にどんな成長があったと考えますか

 ヨンジ まだまだです。自分が出演したテレビ番組は、何度も見直すんですけど、トークがうまくなりたい。臨機応変に話せないんです。いろんな状況に応じて、センス良く対応するのが目標です。

 -今年はソロ活動が多くなりましたが、特に心掛けていることはありますか

 ヨンジ 今に満足しないで、努力を絶やさないことです。歌やダンスのレッスンは続けています。

 -将来は女優に挑戦したいという気持ちはありますか

 ヨンジ 女優と言われると、照れますね(笑い)。ウェブドラマに出たことはありますが、女優という言葉には、特別な重みがあります。若さをアピールできる役を演じてみたい。福士蒼汰さんが出ているドラマをよく見ています。

 -福士さんが好きなんですか

 ヨンジ アハハハ、ハイ~(照れ笑い)。福士さんは私より1つ上、22歳のお兄さんです。共演できたらいいですね。オファーを待ってます。

 -最後にKAMILIA(カミリア、KARAファンの愛称)へメッセージを

 ヨンジ すてきな姿を見せたいので、これからも頑張ります。

 ◆ホ・ヨンジ 1994年8月30日、韓国・高陽市生まれ。2014年5~7月のオーディション番組「KARAプロジェクト」で7人の中から選ばれ、同8月からKARAとして活動。日本ではシングル2枚、アルバム1枚を発売し、全国ツアーを2度行った。身長166センチ。血液型A。

 〈取材後記〉このインタビューを関係者に申し込んだのは、ヨンジが心配だったからだ。「KARAは私の最後の夢」と語り、オーディションを勝ち抜いた14年7月1日から、わずか563日後。ギュリ、スンヨン、ハラの先輩3人が、1月15日付で所属事務所から離れた。4人組の土台がなくなり、ヨンジはどう感じたのか。KARAとして歌えない寂しさは、相当なものだったと思う。

 わずか20分のインタビュー時間だったが、ヨンジは女優や福士蒼汰の話題の時、身をよじりながら照れて、元気に笑っていた。それは、泣き疲れた末に吹っ切れた明るさなのか、今後のKARAの活動に見通しがあるのか、現時点では分からない。今回の取材では、さまざまな事情があり、先輩3人に直接触れる質問はできなかった。

 来年3月でKARAは韓国デビュー10周年を迎える。それぞれの所属先で経験を積む4人が、記念すべき年に向けて再び1つになるのか。メンバーが来日する度に、その言動に注目していきたい。【柴田寛人】