米国時間の29日、映画「奇跡の人」のヘレン・ケラー役で知られるオスカー女優パティ・デユークさんが死去。69歳だった。米情報サイトTMZによると、デユークさんは午前1時20分、腸の破裂による敗血症で亡くなったという。

 デユークさんの息子で俳優のショーン・アスティン(45)は同サイトに、「母は長い間、痛みに耐えていたので、家族は今安堵している」と明かした。夫のマイケル・ピアース氏と3人の子供たちに看取られ、息を引き取ったという。

 デユークさんの家族は同日、声明を発表。「今朝、愛する妻、母、女性指導者、洗練されたアーティスト、人道主義者、精神的健康のチャンピオンであるアナ・パティ・デュークが目を閉じ、痛みを鎮め、美しい場所へと旅立った。彼女が仕事と人生を通じ、分かち合った永遠の愛と同情を祝福します」とコメントした。

 ニューヨークで生まれ、子役で映画界入りしたデユークさんは1963年、16歳で映画「奇跡の人」でアカデミー賞助演女優賞を受賞。1969年には、映画「ナタリーの朝」でゴールデン・グローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞している。

 映画、演劇、テレビで活躍したデユークさんだが、テレビ女優として最も成功を収めた。1963年より放送開始したコメディ番組「パティ・デューク・ショー」で、瓜二つの従妹役で二役を演じ、エミー賞候補に。過去8度にわたりエミー賞候補となり、3度の受賞を果たしている。

 4度の結婚で3人の子供をもうけており、子供たちの一人は映画「ロード・オブ・ザ・リング」でサム役を演じている俳優ショーン・アスティン(45)。(ニューヨーク=鹿目直子)