NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK総合午前8時)の5日の平均視聴率が20・9%(関東地区)だったことが6日、ビデオリサーチの調べで分かった。これで初回から80回連続での20%超えとなった。放送期間での今世紀最高の平均視聴率となった前作の「あさが来た」でもなかった記録だ。

 これまでの最高は4月27日と、6月8日の常子(高畑充希)が帝大生の星野武蔵(坂口健太郎)にプロポーズされた回の24・6%。4月6日と同26日が20・7%と自己最低タイだった。

 5日の回は、親友の中田綾(阿部純子)が突然訪ねてきた。小さな男の子を背負っていた。卒業後に結婚した夫は軍医となって満州で病没したという。お屋敷は空襲で焼失した。そのときに父を失い、今は母と息子と3人で蒲田に住んでいるという。

 常子に「浴衣などがあったらもらえないか」と話す。常子は「お安いご用よ」と浴衣を渡した。帰り際、「今度家を訪ねてもいい」と聞くが綾は口ごもる。手紙のやりとりのために住所だけ聞き出した。

 叔父の鉄郎(向井理)は常子を闇市に連れ出した。闇市で働く女性らは、厳しい環境の中でもたくましく、活き活きとしていた。その姿を常子に見せたかったのだ。常子の心の中で次第に自分の働きへの欲求が大きくなっていく。

 鉄郎が持っていた木綿を綾に分けてあげようと、蒲田の住所を訪ねた。綾にかつてのお金持ちの生活はなく、バラック小屋の借家生活で大家に怒鳴られているところを見てしまった、という回だった。