劇団四季の吉田智誉樹(よしだ・ちよき)社長(52)が22日、大阪市内で取材会を開き、大阪市北区の大阪四季劇場に加え、関西の新たな劇場拠点としてJR京都駅ビル内「京都劇場」でのロングラン公演を復活させることへの思いを語った。

 京都劇場では、11月12日にミュージカル「美女と野獣」を開幕。同演目は「おおよそ半年」の上演メドを立てており、その後は別作品の上演も視野に入れ、年間10カ月程度、作品を上演していくという。

 吉田社長は「大阪でロングラン上演が続き、他の作品も見たいとの意見をいただいたので」と説明。02年から12年秋まで専用劇場として使用してきた「京都劇場」の“復活”を決めた。

 「以前は我々が(京都劇場を)独占的に使用してきましたが、これからは年間12カ月のうち、10カ月程度を私どもが使用させていただくことになる」

 吉田社長は、今後の運営方針についてこう説明した。四季では12年に同劇場の本拠地劇場としての役目を終えてからも年に数カ月、上演作をかけてきたが、今後は長期の定期公演も復活させていく。

 今回は来年5月までの使用が決まっており、すでに今年は2~3月に「コーラスライン」、6~7月に「ウエストサイド物語」を上演していた。今回の「美女と野獣」は半年をメドにしており、京都では久々のロングラン上演となる。

 「美女-」は95年の初演時、東京と大阪での「同時ロングラン」という異例の形式でスタート。四季にとって最初のディズニー作品でもあり、当時、関西地区で広報を担当していた吉田社長は「いろいろと難しい問題もあり、私にとっても思い入れの深い作品」と振り返る。作品については「人間賛歌をテーマにした素晴らしい物語。生きていく喜びを感じてもらえれば」と話している。

 京都劇場では6年ぶり3度目の上演。現在、来年2月26日までのチケットが発売されている。