歌舞伎俳優中村橋之助(51)が14日夜、15日発売の週刊文春が京都の30代芸妓(げいぎ)Aさんとの密会を「禁断愛」と報じる件について、都内で会見を行った。

 おもな一問一答は次の通り。

 本当にこのたびは私事のことで、日ごろ支えてくださる皆さま、ファンの方、関係者の方に本当に多大なるご迷惑をおかけして、深くおわびを申し上げます。本当に申し訳ございませんでした。なお一層、襲名に向けて気を引き締めて精進したいと思います。

 -報じられている相手の女性はどういう方か

 橋之助 京都の先斗町の芸妓(げいこ)さんです。

 -いつごろからのお付き合い

 橋之助 実は、歌舞伎界とそういう方たちとはすごく深いつながりがあります。お目にかかったのは20年以上? 年数はちょっとはっきりしませんが、まあ、とにかく私の不徳の致すところです。いつも支えていただいている方です。

 -恋人関係か

 橋之助 本当に私の不徳の致すところとしか、申し上げることはないということです。

 -最近、とみに会っていたのか

 橋之助 襲名のことがあって、ご尽力をいただくことが多かった。

 -具体的にどういう尽力か

 橋之助 襲名興行は私どもにとっては大事業ですから。皆さまのお支えなくてはとても立ちゆかない。お客のこととかで。

 -男女の関係はないのか

 橋之助 それはね、不徳の致すところ。

 -家族にはどう報告したのか

 橋之助 家内としっかりと話して、しっかりと叱られました。

 -どう叱られたのか

 橋之助 夫婦間の仲というよりも第一に考えないといけないのは襲名興行。ぼくの軽率な行動に関して怒りはあると思いますが、それよりも何よりも、夫婦でできることは支えてくださる方に不快な思いをさせたことは、深く深くおわびしたい。それを家内によく話した。家内も関係者の方におわびに大忙しです。

 -橋之助は謝ったのか

 橋之助 もちろん、謝ったのと同時に、うちは、家内を含めてよく話し合いをする家。話し合うことが前提と思っていますので、私の不祥事、不徳の致すところですけど、うちの夫婦にとっては襲名が大事な責務ですので。

 -妻は許したのか

 橋之助 許す、許さないよりも、襲名が先。そちらをつとめることが第一。

 -許してもらっていないのか

 橋之助 それは夫婦間のことですから。それよりも今度の襲名は本当に僕の責任。申し訳ないとか、月並みな言葉でおわびすることではなしに、日ごろ支えてくれる方が多い。その人たちを裏切ったということは、まず、夫婦で結束しておわびして、精進していい舞台をお見せすることが僕のできること。

 -お練りの時には(東京に)女性をよんだのか

 橋之助 僕も知らなかった。

 -週に3回会ったと報じられているが

 橋之助 それは襲名についてお力添えをたまわったということ。

 -女性は浅草のお練りを知っていたのか

 橋之助 公表していたので、皆さん、ご存じだったと思います。

 -その後に2人で会っていたが

 橋之助 私の不徳の致すところ。

 -認めるということでいいのか

 橋之助 私の不徳の致すところでございます。

 -この時期に報道されたことには

 橋之助 私の責任。

 -相手の女性とは連絡は取ってないのか

 橋之助 はい。

 -よく芸の肥やしと言われるが、どう思う

 橋之助 私ども夫婦間ではそういうことは認識をしていないつもり。

 -では今回のことは

 橋之助 繰り返しですが僕に責任が全部ある。

 -記事の内容に誤りはないのか

 橋之助 ひたすら僕の責任だと思う。

 -今後はどんな付き合いをするのか

 橋之助 あちらの公演もあるし、あちらの方たち支えられるのが大事。そこはおわびし、歌舞伎の興行が滞りなくつとまるのが大事。

 -妻はショックではないかと思うが

 橋之助 とにかく夫婦のこと。夫婦で話し合うのも大事ですが、当面は襲名興行を滞りなくつとめること。いろんな襲名をする中で、自分のあせり、おごり、いろんなことがあったと思う。身勝手ですが、やはり襲名するのにあたり、大きくかせられたものと受け止めて、一層精進したい。

 -息子には何と

 橋之助 話しています。(内容は)ご勘弁を。

 -妻にどんな言葉をもらったのか

 橋之助 きつく、きつく叱られた。決して説教ではなく、きつく、きつく叱られました。時間を忘れるぐらい。

 -今まで、そんな風に叱られたことはあったのか

 橋之助 あったような、無かったような。

 -初めてではなかったのか

 橋之助 そうですね。そういうことではなしに。

 -怒り方は普段と違ったか

 橋之助 結構、もの静かで。結婚して年数もたっているので。互いのことを分かっていると思っている。家内も襲名で走り回っている。家内に対して申し訳ないという気持ちが大きい。

 -息子には怒られなかったのか

 橋之助 親子のことですので申し訳ありません。

 -会見に来るにあたり妻は何と

 橋之助 (襲名にあたり)あなたの認識が足りないということ。それと芸のこやしということは、決してうちでは認識していない。甘い覚悟を持ってはいけないということ。

 -妻へおわびの気持ちは表したか

 橋之助 まだ数日ですので。

 -妻と約束事は

 橋之助 周りの皆さまへのおわびが先ですので。

 -歌舞伎俳優にはこういう話があると思われている節がある

 橋之助 私がこういうことをしたことで、歌舞伎役者がそうであるという認識を皆さんに与えたことは、先輩、同輩、後輩にもおわびしないといけない。

 -今年は不倫報道がいくつもあったが

 橋之助 ただおわび申し上げるしかないということです。

 -報道が無ければどういう感じだったのか

 橋之助 無ければというよりもとにかく私の甘さ。

 -薬指に指輪がないが

 橋之助 役者はしないことが多い。僕は当初からしていない。

 -離婚に発展は

 橋之助 無いと信じています。今は夫婦間のことではなく、身勝手ですが襲名のことが家族を含め、歌舞伎界にとっても大事。

 -先代がいたら何と

 橋之助 父にも申し訳ないことをした。

 -勘三郎さんは何と言うと思うか

 橋之助 何と言うんでしょうね。

 -相手の女性にも謝りたいか

 橋之助 そうですね。襲名にかんし、京都の方、皆さん支えてくれた。その方を含めておわびを申し上げたい。本当に申し訳ない。甘さが出た気がする。

 -相手の方が東京に頻繁に来るのはそういう関係か

 橋之助 役者である以上、人気のあることはありがたいこと。もっと魅了するような舞台に精進したい。

 -相手の方のどこに魅力を感じるのか

 橋之助 昔から知っている方ですので。

 -すてきな女性か

 橋之助 そうだと思います。

 -どういう存在の女性なのか

 橋之助 皆さん、支えている中で、襲名に向けて、力強い方と思っています。

 -これからもお付き合いは続くのか

 橋之助 付き合いというか、僕らも京都公演も多いので京都の方たちに力を貸していただきたいと。

 -ホテルに入って行くことはもうないのか

 橋之助 もちろんです。それは私の不徳の致すところです。

 -女性に対して一言あるか

 橋之助 本当に皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。 --ホテルに泊まってはいないか

 橋之助 もちろんです。

 -交際期間は短かったのか。記事は8月にと。

 橋之助 昔からよく存じている方ですので。

 -公演で、また京都で食事したりするのか

 橋之助 お客様によんでいただいたりとか、お目にかかることはありましたので。

 -今までも東京でご飯を食べたのか。それとも8月になってからか。

 橋之助 多分、あったと思います。

 -2人で会ったこともあったのか

 橋之助 それは僕のいけない行動であったと思います。

 -あらためて妻に

 橋之助 長いこと連れ添っているので、僕以上に家内の胸は張り裂けていると思う。もっと互いを尊敬しあわないといけないとあらためて思う。

 -妻はどんな存在か

 橋之助 僕のような人間によくぞこんなに長い期間、ついてきてくれているなと。世の中の奥様は皆さん素晴らしいと思う。

 -この件で妻は皆さんに謝っているのか

 橋之助 本当に…。襲名をしっかり務めて楽をさせてあげたい。

 -襲名が無事終わったら妻に何かプレゼントは

 橋之助 そういうことが不得意なんですが、何より家内へのプレゼントは襲名を無事につとめあげることかと。

 -ファンの方に

 橋之助 私事で多くの方にご迷惑をおかけしたこと、まったくもって私の不徳の致すところだと思っています。なお一層、芸に精進します。どうか10月から襲名興行が滞りなくつとまるようよろしくお願いいたします。