広末涼子(36)伊藤淳史(32)が24日、都内でテレビ東京ドラマスペシャル「望郷」(28日午後9時)の制作発表に出席した。

 同局の東京・六本木3丁目への社屋移転を記念したプロジェクトの一環で、原作者の作家湊かなえさん(43)も出席した。

 物語は瀬戸内海の島が舞台で、生まれ育った島で複雑な人間関係を抱える3人の主人公による3話のオムニバス。広末が「みかんの花」、伊藤が「海の星」、浜田岳(28)が「雲の糸」に主演した。

 広末は老いた母を押しつけられ、姉に恨みを抱いた主婦役。伊藤は子供の頃に父親が失踪して、母親と探し回った過去を持つ役。湊さんの生まれ故郷の広島・因島で収録が行われた。

 ロケ撮影は今年の梅雨の時期に行われた。広末は「台風だったり、ピーカンだったり、お天気に振り回されたけど、初めての因島のいろいろな顔を見せてもらいました。お天気によって海の色も違うんですよね」と振り返った。

 伊藤は「ずっと雨気味で、雨男って言われないかと気にしていました(笑い)。でも故郷の島に帰って、もやもやした気持ちを抱えて歩くところでは雨だったのが、最後の前向きにいこうというシーンでは、晴れ間が見えました。主人公の心と天気がリンクしていました」と振り返った。

 湊さんは、2人に「もしも因島に生まれたら」と質問した。

 広末は「私も島で育ったようなもの。子供の頃、私が生まれた高知には民放テレビは2つだけ。高知でオーディションがあったわけではなく、小さい頃から(芸能界への)展望を描いていたから、今と変わらないと思う」。

 伊藤は「千葉生まれなんですけど、3歳の時に劇団に入りました。そんな強い意志を持っていたわけじゃないから、もし因島で育ったら、島に残って違う職業になっていたと思います」と答えた。

 ところが、伊藤が子役時代に演じたフジテレビ系「とんねるずのみなさんのおかげです」のチビノリダーの大ファンだった広末が「そんなことはない。チビノリダーは伊藤さんしかいないと思う」と断言。伊藤は「4歳で因島から、撮影に東京まで通ったんでしょうかね(笑い)。まったく記憶に残っていないんだけど、広末さんが(チビノリダーを)絶賛してくれたのでうれしいです」と話した。

 主題歌はシンガー・ソングライター山崎まさよし(44)が書き下ろした「光源」。山崎は、浜田の先輩役で「雲の糸」に出演している。