「福島県・吉本興業株式会社 包括連携協定締結式」が30日、福島市の福島県庁で行われた。内堀雅雄福島県知事、大崎洋吉本興業代表取締役社長、長沢広明復興副大臣、「福島県住みます芸人」ぺんぎんナッツが出席した。

 福島県と吉本興業は、相互に連携を図り、東日本大震災からの復興及び地域活性化を図るために「包括連携協定」を締結。吉本興業にとって、こうした包括連携協定締結は、都道府県では北海道に続いて2件目。

 締結式では、内堀知事と大崎社長が協定書へ署名。長沢復興副大臣が「面白くなくても、よしもとの社長になれるの?」と笑いかけるなど、和やかなムードで進行した。

 内堀知事は、今年1月に開設した「福島よしもと」など、吉本興業が福島県内で行った活動に感謝。風評と風化の2つの逆風に立ち向かっている福島だが、国内外で幅広い世代の「新しい福島ファン」を獲得したいという強い気持ちを明かした。「吉本興業さんの斬新なアイデア、豊富なネットワーク、何よりも笑いのパワーをお借りしながら、国内外の多くの方々に発信していきたいと考えております」と話した。

 「風評、風化が心配。特に大阪、関西の方たちが温度が低い」という実情を内堀知事から聞いた、大崎社長は「関西の吉本としましては恥じるばかり。私ども阪神淡路大震災を経験していまして、もっと実感を持って取り組まなければならないと思っております」。芸人だけでなくアスリートや俳優、文化人など所属タレント約6000人、社員約800人を毎日のように福島へ通わせることを約束。「今日の協定を機会に末永く、通い続けさせていただいて、芸人たちと一緒に少しでもお役に立てるようにと思っております」と話した。

 今回の包括連携協定を提案した長沢復興副大臣は「よしもと47シュフラン」など、これまでの吉本興業の地域活性化への取り組みを挙げて「福島県のニーズと吉本興業の持つポテンシャルがマッチした。今後の福島県の発展に役立つものと確信しております。ぺんぎんナッツさんには、めっちゃ売れることを期待しております」と発言して、会場の笑いを誘った。