吉本興業所属芸人がアジア各国へ滞在するプロジェクト「住みますアジア芸人」の滞在メンバー11人が6日、日刊スポーツ新聞社東京本社を訪れ、それぞれの活動をPRした。

 同プロジェクトは、同社が11年から行っている、所属芸人が各都道府県に住み込む「あなたの街に住みますプロジェクト」のアジア版で、16年に開始された。アジアでのエンターテインメント事業展開の基盤構築を目的としており、現在は11組16人の芸人が滞在している。

 インドネシアに滞在するお笑いトリオ、ザ・スリーは、2カ月で現地のテレビ番組に約30本出演するなど持ち前のリズムネタで大ブレークを果たした。3人は「(日常の)あるあるを取り入れたリズムネタなんですが、それがうまいこといきまして。指さされるぐらいの知名度にはなりました」と笑った。

 芸人たちはそれぞれの国の言語を使いこなしてネタなどを披露し、活躍の幅を広げている。台湾へ渡ったお笑いコンビ、漫才少爺は中国語で漫才を行っている。現地イベントのMCなどもこなし、旧正月には2人を追ったドキュメンタリー番組の放送も決定した。マレーシア滞在のお笑い芸人、KL(ケーエル)きんじょうも、英語とマレー語でネタを披露しているという。

 このほか、タイに滞在する、はなずみ、ぼんちきよし、あっぱれコイズミの3人は、在タイ日本大使館公認のゆるキャラ「ムエタイシ」のプロモーション担当として、現地メディアやイベントに登場。タイと日本の架け橋として活躍し、ムエタイシは「ゆるキャラグランプリ2016」の海外部門で1位を獲得した。インドネシア滞在のアキラ・コンチネンタル・フィーバーは現地での歌手デビューが決定した。

 滞在地は東南アジア地域周辺と距離が近く、各地の芸人同士で合同イベントなどに出演することもあるという。言語や文化の壁を越え、日本のお笑いがアジアでも認められつつある。

 この日訪れた芸人は以下の通り。漫才少爺(台湾)、アキラ・コンチネンタル・フィーバー(インドネシア)、ザ・スリー(インドネシア)、KL(ケーエル)きんじょう(マレーシア)、ダブルウィッシュ(ベトナム)、ほりっこし(フィリピン)、はなずみ(タイ)。