昨年12月31日に死去した、日本レコード協会元会長の石坂敬一さん(享年71)の「お別れの会」が8日、東京・港区の青山葬儀所で営まれ、タレントや音楽関係者ら約2300人が参列した。

 弔辞を読んだ歌手長渕剛(60)は、東芝音楽工業(現ユニバーサルミュージック)の邦楽本部で活躍していた石坂さんと夜通し飲んだり、相撲を取った思い出を楽しそうに振り返った。その後にピアノの生演奏で「12色のクレパス」を熱唱。石坂さんと曲のイメージがピッタリなので選曲したといい、「♪そんなあなたに なりたくて」などの歌詞を会場に響かせた。

 長渕はこの曲を12年に死去した俳優二谷英明さん(享年81)の弔辞でも歌唱している。二谷さんは「お父さん」と呼ぶ恩人だった。

 石坂さんの戒名は「功顕院音樹敬楽居士」。生涯の大半を音楽業界にささげ、洋楽ディレクターとしてビートルズ、ピンク・フロイドらを手がけ、ユニバーサルミュージック会長なども歴任した人生から菩提(ぼだい)寺が授与したという。「音樹」とは中国故事で、木々の葉が重なって風になびき、揺れているときに音楽を奏でるという意味。

 ほかに音楽評論家の湯川れい子さん、富沢一誠さんが弔辞を読み、吉川晃司、青山テルマ、AIらが参列した。