助演女優賞は、「フェンス」(日本公開未定)のビオラ・デイビス(51)が選ばれた。デイビスはスピーチで、次のように語った。

 可能性がある人たち、みんなが集まる場所が1カ所だけあります。それは墓場です。「あなたは、どういう物語を語りたいか」とよく聞かれますが、私は「じゃあ墓場を掘り返して」と言います。彼らが見た大きな夢…その夢がかなわなかった人たち、恋愛をして失恋した人たちがいる。私はアーティストになりました。神に感謝します。私たちだけが、人生を生きることを祝うことが出来る職業だからです。(原作者の)オーガスト・ウィルソンは、普通の人たちを掘り起こし、描いてくれた。この映画は、人を描いた物語。どのように失敗し、どのように愛し、負けることも教えてくれた両親に感謝します。あなたたちの子どもに生まれて良かった。夫、娘にも感謝します。

 「フェンス」は、デンゼル・ワシントン(62)が3作目の長編映画監督を務め、主演し、作品賞と主演男優賞にノミネートされている。デイビスはプロ野球選手だったゴミ収集員の妻を演じた。

 アカデミー賞は昨年、一昨年と俳優賞は白人しかノミネートされなかったが、今年は助演男、女優賞ともに黒人系の俳優がオスカーを獲得と、既に俳優賞の半分を有色人種が占めている。