志村けん(67)のフジテレビ系お笑い番組「志村けんのだいじょうぶだぁスペシャル」(15日午後7時)の収録が4日、都内で行われ、ゲスト出演した高木ブー(83)仲本工事(75)加藤茶(74)とコントを行った。リーダーいかりや長介さんが04年に亡くなった後、ザ・ドリフターズのメンバー4人がそろってテレビ出演するのは05年10月以来、11年5カ月ぶり。今回、志村が音頭を取って“全員集合”が実現した。

 ドリフといえば、練りに練ったコントの数々で1970年代ごろから、日本を爆笑の渦に巻き込んできた。収録後の会見で、志村は「今はコントをやる人が少ない」と危機感を口に。続けて「昔はグラビアアイドルがたくさんいた。優香も結婚しちゃったし…」と、共演歴が長いことから、かつて関係がうわさになった優香(36=昨年6月に俳優青木崇高と結婚)の名前を思わず自ら出してしまい、頭を抱えて苦笑いだった。

 また、美人リポーターから質問が飛んだ時、独身の志村は身を乗り出しながら「きれいな人だね~。ひとりもんですか」と“公開ナンパ”。すかさず加藤が「志村もひとりもんだからね~」。コントのように息ピッタリの突っ込みで笑いを誘った。志村はコントの魅力について「こうなると分かっていても面白い。これは技がないとできない」と持論を展開。加藤も「古典落語と同じ。死ぬまでやりたい。自分が棺おけに入っても笑ってほしい」と生涯コメディアンを誓った。

 番組で4人が披露するコントは「寝台車」。加藤らが寝台車で休んでいるところに、志村扮(ふん)するおばあさんがやってきて、大騒動に発展する展開だという。高木は「やっぱりドリフですよ。面白かった」と久々の共演を振り返り、仲本も「若さがみなぎってくる。気分がよい」と笑顔で話した。【松本久】

 ◆ザ・ドリフターズ 64年にいかりや長介さん(04年死去)をリーダーにしたコミックバンドとして誕生。他のメンバーは加藤茶、荒井注さん(00年死去)、高木ブー、仲本工事。66年にザ・ビートルズの日本武道館公演の前座を務めた。74年に荒井さんが抜けて志村けんが加入。69年にTBS系「8時だヨ!全員集合」が放送開始。77年にフジテレビ系「ドリフの大爆笑」がスタートし、コントグループとしても国民的人気となった。70年に「ドリフのズンドコ節」がミリオンヒット。ほかに「いい湯だな」「ミヨちゃん」「誰かさんと誰かさん」などの代表曲がある。