27日スタートのカンテレ(大阪市)夕方報道番組「みんなのニュース 報道ランナー」(月~金曜、午後4時47分)で、関西最年少キャスターに決まっている同局の新実彰平アナウンサー(27)が23日、大阪市内で会見し、大学野球でともにしのぎを削った野球日本代表「侍ジャパン」の小林誠司捕手(27=巨人)から受けた刺激を語った。

 新実アナは京大野球部出身で、捕手。同志社大の小林捕手とは同じ関西学生野球連盟で、戦った仲だ。同い年、同じポジションだったが「僕から見れば遠い存在。正直、彼は大学時代からすごい選手で、僕があこがれていた選手でした。ですので、僕から連絡先を聞きに行って、交換しました」と明かした。

 新実アナは、キャスター抜てきにあたって「若いことと、経験不足は否めない。泥臭く、熱く、伝えていきたい」と抱負を口にしたが、その「泥臭く、熱く」こそ、大学時代からあこがれていた小林捕手から学んだことだった。

 新実アナは「巨人に入ってからも、いろいろ批判の声があって、苦労してきたと思う。代表に選ばれて(正捕手候補だった楽天・嶋の離脱で)あらぬ批判も受けて、たいへんだったと思う。でも、泥臭くても、とにかく必死な思いが伝わってきた」と、侍の正捕手へ急成長した姿に感動したという。

 小林捕手とは、アメリカ戦前に無料通信アプリ「LINE」を使い、交流をもったことも明かした。新実アナが「(大活躍で)人生、変わったね」と送信すると、小林捕手からは「でも、いっぱい、いっぱいやわ」と返事があったという。

 わずかなやりとりからでも、勇気をもらった。新実アナによると、小林捕手は、大学時代から大舞台に強かった。

 「どんなに調子が悪くても、同立戦とか(名カード)になると、結果を出していた。でも、それは普段からしっかり努力をしているから。僕なんかがおこがましいですけど、今回、WBCを見ていて、あらためて、普段からいかに努力を重ねるかが大事だと学ばせてもらいました」

 侍ジャパンの正捕手から得た教訓を胸に、キャスター・デビューに向かう新実アナは「いい意味で、情報を一刀両断せずに、そのニュースの中に誰のどんな重いがあるのか、考えながら、悩む姿も見せていきたい」と話していた。