元テレビ朝日アナウンサーで、フラワーアーティストの前田有紀さん（３６）が３１日、都内で、働く女性などをテーマにトークショーを行い、転職のきっかけや今の思いを明かした。前田さんが公の場に姿を見せるのは１３年のテレビ朝日退社後、初めて。

　前田さんは「久しぶりなので台本を渡された時も思わず、ＭＣの部分から読み始めましたが、あ、今日はゲストなんだと新鮮な気持ちです」とあいさつした。フラワーアーティストになった理由を「アナウンサー時代のいろんな方との出会いがきっかけ。好きなことを見つけ、それを仕事にしてみようと転職しました。出会いに恵まれ、何とかお花で仕事をしていけるようになりました」と語った。転職に迷いや悩みも少しはあったというが「取材相手に大好きなことを仕事にしている人が多かったんです。私も自然が大好きで、花とか植物が好き。好きなことを仕事にしたらどんな風に人生が輝くかなと思い、好奇心を持って転職しました。毎日が楽しくて幸せです。一生のお仕事にしたい」と説明した。

　テレビ朝日を退社後、英でガーデナーの見習いとして働き、帰国後も生花店で修行を積んできた。１５年に大学時代の同級生の一般男性と結婚。昨年１２月に第１子の男児を出産していた。

　前田さんは「転職して、その後、いろんな経験をして新しい自分を発見しました。生花店時代はレジを打ち間違え、世間知らずの自分を発見。ガーデナーの仕事は泥だらけ。でも幸せな自分を発見しました」と語った。また、「今は毎日、息子の世話が中心。買い物も、なかなかできない中、できることを見つけるのが、時間をプレミアムにするひけつかな」とも。この日は子供は親に預けてきたというが「心配で」と母の顔も見せた。母になって花の仕事も表現の範囲が広がったという。

　フラワーアーティストとしての目標は「いつか自分の店を持ちたい。もっと花と緑がいろんな人の暮らしに根付いたものになるように、メディアに働いていたので、いろんなことで発信していきたい」と語った。アナウンサーに戻りたい気持ちは「全くないです。楽しいアナウンサー時代の１０年でした。同時にやり切ったという思いも強くあります。取材で『好き』を仕事にしている人と出会い、自分も『好き』を仕事にする側に立ってみたくなりました。子供のころから花と緑が好きだったので」と説明した。

　フリーアナの仕事の誘いなどもあったようだが「修行中だったので。お花に関係する仕事はやって、そうでないことはお断りしていました。お花で仕事をしていけるように努力していきたいと思います」と語った。