6月に退任するフジテレビ亀山千広社長(60)が26日、最後の定例会見を行った。「視聴率の回復を託されながら、道筋を作れないまま業績が落ち込み、責任を痛感している」とあいさつした。

 亀山氏は「制作能力が他社に比べて劣っているのではなく、私がその能力を100%発揮させる環境を作れなかった。申し訳なく、残念でならない」。また「まだ改革の道なかば。能力が集結すれば必ずや上昇気流に乗れる。次の体制に期待したい」。やり残したことを聞かれると「視聴率の回復」とした。

 亀山氏はドラマ「ロングバケーション」「踊る大捜査線」シリーズなどを手掛けた敏腕プロデューサーで、13年6月に社長に就任。視聴率低迷から脱却するべく手腕が期待され、長寿番組「笑っていいとも!」の打ち切りや、平日15時間の生放送編成など大きな改革を行ったが、昨年は年間視聴率で民放4位に沈むなど成果が出ず、任期4年での退任となった。

 後任はBSフジ社長の宮内正喜氏(73)が就任する。