小栗旬(35)がNHK大河ドラマ「西郷どん」(日曜午後8時)で、坂本龍馬を演じることが8日、分かった。

 物語は西郷隆盛(鈴木亮平)が薩摩の貧しい下級武士の家に育ちながらも勝海舟、坂本龍馬らと出会い、革命家に覚醒し、明治維新を成し遂げる姿を描く。犬猿の仲だった薩摩藩と長州藩の間を取り持ち、薩長同盟を仲介する坂本龍馬が大河後半のキーマンとなるだけに、同局も慎重にキャスティングを進めてきた。

 同局関係者は小栗について「坂本龍馬の明るくさわやかで、誰からも愛された人物像を打ち出したい。また、龍馬は長身と言われていますが、小栗さんは184センチ。雰囲気から見た目まで、我々が描きたい龍馬のイメージにピッタリです」と、太鼓判を押している。

 龍馬を題材とした作品は数多く映像化され、これまでに石原裕次郎ら多くのスターが演じてきた。「西郷どん」でも龍馬は誰が演じるのか、インターネット上で大物俳優の名前が次々と挙がるなど、注目を集めていた。

 小栗の大河出演は今回で7回目。95年「八代将軍吉宗」の徳川宗翰を皮切りに、96年「秀吉」で佐吉(石田三成幼少期)、00年「葵 徳川三代」で細川忠利、05年「義経」で梶原景季、09年「天地人」で石田三成、13年「八重の桜」で吉田松陰を演じた。同局で演技力が評価されていることは、大河出演回数の多さが物語っている。

 主演の鈴木と小栗は、公私とも仲が良いことで知られる。鈴木は小栗の初監督映画となった「シュアリー・サムデイ」(10年)に出演。小栗が脚本協力を務めた映画「HK 変態仮面」(13年)の主演に鈴木を指名するなど、信頼関係は深い。

 同局関係者は「固いきずなで結ばれた2人だからこその息の合った演技を、作品に反映していただきたい」と期待を寄せている。小栗は7月末の放送回から登場する予定。