菅田将暉(25)が来年夏公開の映画「アルキメデスの大戦」に主演し、「ALWAYS 三丁目の夕日」「永遠の0」の山崎貴監督と初めてタッグを組むことが15日、分かった。昨年「あゝ、荒野」などで主演男優賞を総なめにした実力派若手俳優と、13年に「永遠の0」で多数の受賞を果たした人気監督が、相乗効果で大ヒットを狙う。

 「アルキメデスの大戦」は同名漫画が原作で、1930年代の大日本帝国海軍で起こる「戦艦大和」建造賛否をめぐる争いを描いた作品。菅田演じる主人公の櫂直(かい・ただし)は、天才数学者として費用の観点から軍の大和計画に反対し、日本の未来を守るべく軍を相手に頭脳戦に挑む。

 山崎監督といえば、零戦を描いた「永遠の0」(13年公開)が記憶に新しい。同じく戦争への機運が高まる日本を舞台に描く今作では、同作をしのぐ圧巻のVFX(特殊視覚効果)で、戦艦大和をよみがえらせるという。

 菅田は「誰もが知っている戦艦『大和』から見えてくる日本人の性と、数学から浮き出てくる果てしない愚かさに、僕はロマンを感じました。そのスケールは非常に映画らしく、そして夢と現実に生きる僕ら現代人に突き刺さる題材だと思います」とコメント。

 山崎監督は「戦艦『大和』建造計画を数学の力で阻止できるのか? 抜群に胸が高鳴るプロットを擁した原作に出会ったとき、これぞ映画だ!と興奮したのを覚えています。『大和』の巨体がスクリーンによみがえるのを楽しみにしていて下さい」と話している。