須賀健太(23)が主演するBSテレ東の連続ドラマ「江戸前の旬」(13日スタート、土曜深夜0時)の会見を取材した。

すし職人見習いの成長を描く作品にちなみ、会見は銀座のすし店で行われるという一風変わったものだった。

会場に入ると、ドラマ衣装で職人になりきった須賀がマグロを握っている。板前帽子をかぶり「本番より緊張する」と初々しく話す姿は見習い職人そのもので、違和感なくカウンターに収まる風貌に笑ってしまった。

須賀が初々しく見えたのは、記者にとって子役出身のイメージが強かったからかも知れない。4歳でデビューし、現在23歳にして芸歴20年のベテラン。会見で芸能活動20周年を祝したすしケーキを贈られると、「今年厄年ですが、役者は厄払いをしない方がいい役がつくと言います。それが『江戸前の旬』になれたのかな」と、制作側も取材陣も喜ぶさわやかなコメントを残していたのが印象的だった。

会見後、取材陣に振る舞われたすしケーキを食べていると、そこに須賀がやってきた。会見で交わされた質疑応答の内容が気掛かりだったらしい。「あの質問、答えになってましたか?」「大丈夫でしたか?」と質問者に確認している。結局、即席囲み取材のような雰囲気となり、すしを食べる手を止めて須賀の話を聞いていた。こうした誠実さに芸歴20年の理由を垣間見た気がした。

ちなみに、須賀の手はほっそりとした白魚タイプ。手元の吹き替えが出来ず、すしを握る手や魚をさばくシーンも本人が演じているという。おいしそうなすしはもちろん、きれいな手元にも注目したい。