脳科学者の茂木健一郎氏(55)が、ユーチューバー「カジサック」ことキングコング梶原雄太(38)から「失礼な絡み」をされたとして怒りをあらわにした評論家の宇野常寛氏(40)について「怒ったのは当然」と私見を述べた。

茂木氏はこれまで、バラエティー番組などで放送される日本のお笑いについて「上下関係や空気を読んだ笑いに終始し、権力者に批評の目を向けた笑いは皆無」などと批判を繰り返してきた。7日に更新したブログでは、「いじりとかが笑いの文化の一部としてあるのは多様性としてありかとは思うけれども、それがすべてになるとなんだかなあと思う」と、“イジり”について書き出した。

続けて「いじりが笑いとして成立するのは、それだけ日本の社会が均質で(そうであることを前提にしていて)、みんなが同化圧力を感じているから、そのことで不安になったり恐怖さえ覚えたりして、だからこそネガティブな感情をのりこえるためのツールとして笑いが出てくる」と持論を展開。その上で、「ここまでは一応合理的とは言えるのだけれども、それがすべてになったり、他の笑いの文化を排除するようになるとまずい」と指摘した。

その流れでカジサックと宇野氏の騒動に言及し、「宇野常寛さんが怒ったのは当然で、宇野さんの感性は尊重されるべきだった。だって、それが多様性だから」と、宇野氏を支持。「均質の日本の社会を前提に、これがメジャーだ、これがおれたちの笑いだ、それがわからないお前たちはセンスが悪いとかノリが悪いとか押し付けてくるのはいかがなものか」と、宇野氏に対する批判に反論した。