ポルノグラフィティが17日、三重・県営サンアリーナで、約4年ぶりのアリーナツアー「16thライブサーキット“UNFADED”」最終公演を行った。

開演前からファンの拍手は鳴りやまなかった。ステージが暗転するとファンは総立ち。ステージバックには「UNFADED」の文字が浮かんだ。新藤晴一(44)のギターリフにボーカル岡野昭仁(44)のパワフルな歌が絡み、オープニング曲「オレ、天使」から3曲続けて披露した。

岡野は男性の「昭仁!」の叫び声に、「女性の叫び声もいいけど、男の叫び声もロックっぽくていいね」とほほ笑んだ。「拍手で迎えられるなんて最高です。最終日なんで楽しんでいってください。最高の1日にしましょう!」の呼びかけに、会場は一気にヒートアップした。

ツアータイトル“UNFADED”(色あせない)は昨年9月、サブスクリプションを解禁し、デビュー当時のレコードで発表された曲も“色あせない”という思いから命名された。新藤は「ツアーファイナルだから自分最高で説明する!」と気合を入れたが、直後に沈黙。「ラップ調でやろうと思ったけど無理だった」と会場を笑わせた。岡野は「色あせないだろうという上から目線ではなく、みなさんに確認していただき、今日の色で僕らの曲に色をつけて帰ってほしい」と訴えた。

中盤には聞かせる歌を集め、後半からポルノらしく盛り上がれるアップテンポな曲で構成した。最後に新藤は「今日見ている光景は昔見た夢のような光景で最高です」。岡野は「20年ポルノを続けてこれたのはみんなが求めてくれたから。その声に背中を押されてやってこれた」とし、「いろんなものがどんどん色あせていく中で、今日みんなと過ごした素晴らしい時間は色あせないと信じています。今日の記憶を君らと手にもって進んでいきたいと思います」とファンに誓った。

この日、ヒット曲「サウダージ」や映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の主題歌にもなった新曲「フラワー」など、約3時間でアンコール3曲を含む24曲でファンを魅了した。

昨年12月、静岡で開幕した同ツアーは全国10都市15公演で約12万人を動員した。8日の横浜アリーナでは9月7、8日、約10年ぶりとなる東京ドーム公演を発表した。9月8日は、メジャーデビュー満20年となる日だ。ツアーファイナルとなった三重2デイズでは約1万4000人を熱狂させ、幕を閉じた。