JVC・ケンウッド・ホールディングスが、音楽ソフト子会社「ビクターエンタテインメント」(東京)の売却方針を撤回し、中核事業として自社の傘下に置き自主再建を目指すことが28日、明らかになった。

 ビクターエンタはサザンオールスターズやSMAPなどが所属する業界4位の音楽ソフト会社だが、近年はネット配信の増加などでCD販売が落ち込み業績が悪化。ゲームソフト大手コナミなどと売却交渉を続けていたが、金額などで合意には至らなかったようだ。

 JVC・ケンウッドは、てこ入れ策の一環として12月1日付で、東芝EMI(現EMIミュージック・ジャパン)の社長を務めた斉藤正明氏をビクターエンタの社長に迎える。日本IBM出身者を取締役に招くことで、法人向け事業の強化も目指す。

 JVC・ケンウッドは昨年秋以降の世界的な景気悪化を受け、業績が低迷。テレビ事業の縮小や人員削減などのリストラを進めている。

 [2009年11月28日12時2分]ソーシャルブックマーク