女優梶芽衣子(64)が31年ぶりとなるオリジナルアルバム「あいつの好きそなブルース」(テイチクエンタテインメント)を25日、発売した。映画「キル・ビル」のクエンティン・タランティーノ監督(48)との出会いや、映画「曽根崎心中」で共演した宇崎竜童(65)との運命的な再会があり、再び歌うことへの使命感がよみがえった。

 1970年代、梶は映画「女囚さそり」「修羅雪姫」シリーズなど数々ヒット作の主演を演じ、かっこいい女の代名詞となった。さそりの挿入歌「恨み節」のレコードは120万枚の大ヒットとなった。

 78年「曽根崎心中」で宇崎と共演。内面の強い女を熱演し新境地を開いた。しかし、女優業を優先するため歌を一切やめてしまった。

 03年、「キル・ビル」のPRでタランティーノ監督が来日。梶の大ファンで、同映画も梶をイメージしたとされ、「恨み節」が再び脚光を浴びた。梶はタランティーノ監督との対面から、歌うことへの封印を少しずつ解き、09年に25年ぶりのシングル「女をやめたい」を発売。「忘れていた歌を思い出しました」。昨年3月には、雑誌の対談で宇崎と33年ぶりに再会。「歌う使命感を持ったほうがいい」と背中を押され今年1月、レコーディングが始まった。