多くのテレビドラマや映画、外国映画の吹き替えでも活躍したベテラン俳優、声優の有川博(ありかわ・ひろし)さんが16日午前7時18分、急性呼吸不全のため、都内の病院で死去した。70歳。30歳で肺結核を患って以来、肺や腎臓の病気を抱えていたが、俳優業を続行。先月にNHKで朗読を務めたのが最後の仕事になった。妻和子さんは「車いすに頼らず、寝たきりになることもなく、俳優人生をまっとうできた。最後まで現役でいたいという希望をかなえたので、幸せだったと思います」と話した。

 有川さんは1940年(昭15)11月2日、鹿児島県生まれ。俳優座養成所を経て65年に劇団雲入り。75年からは演劇集団円に所属した。