大阪市の橋下徹市長(44)が1日、大阪市内で定例会見を開き、前日31日に終了したフジテレビ系「笑っていいとも!」について、32年に渡り司会を務めたタモリについて「普通じゃないことをやりきった」と語った。

 橋下氏は茶髪のタレント弁護士だった05年4月から1年、月曜レギュラーを務め、SMAP香取慎吾らと、コーナーに出演していた。

 「そら、もう生(放送)でね。10分~20分ぐらい全く知らない人(ゲスト)もいるのに、話を引き出して、それを身内の数人だけじゃなくて、何千万という人(視聴者)に向けて、笑いを取ったりとか、普通はできないですよ。それを32年間、やり遂げたというね。すごいことですよ」

 この日、橋下氏は市政、政務への質問を受けた後、タモリ、いいとも関連の取材も受け付けた。前日は夜の生放送を見たといい、「タモリさん、番組にもお世話になりました」と語り、感謝の気持ちを表した。

 橋下氏はこれまで、芸能界を引退した島田紳助さん、今年1月に亡くなったやしきたかじんさんを「芸能界の恩人」と公言。とりわけ、たかじんさんについては「(政界転身に向けて)背中を押してもらった」と話してきたが、タモリも「恩人の1人」のようだ。

 タモリとの個人的な思い出に関しては「今日、ここで(の発言)は控えたい」としたが、32年続いた番組を引っ張ってきたタモリのリーダーシップには敬意を表した。

 「あれだけリーダーシップを発揮されて、タモリさんの才能はすごい。同じテレビの業界の人からもリスペクトされていた。ただ、僕たち政治の世界は上下関係だけではなく、同じではないですけど…」

 今、自身は政治の世界で、市長という役職に加え、日本維新の会、大阪維新の会で代表を務め、リーダーシップを発揮すべき立場で、自身とタモリがたどってきた道、偉業は「同列には語れない」としたが、「あれだけの才能がある人はいないんじゃないか」と感心しきりだった。