歌舞伎俳優市川海老蔵(36)が2日、京都・南座で、自身のアイデアを取り入れた「九月花形歌舞伎

 通し狂言

 寿三升景清」初日(26日まで)の幕を開けた。

 平家の猛将・景清にふんした海老蔵が源氏の天下を嘆く流れで、特大えびを背後に大見えを切る場面もあり、客席をわかせた。

 幕あいの去り際には、来年に上方歌舞伎の名跡、4代目中村鴈治郎を襲名する中村翫雀(55)との掛け合いトークも。翫雀が地元ファンに「来年、鴈治郎を襲名いたします」と報告すると、海老蔵が「兄さん(襲名)おめでとうございます」と祝福。上方の歌舞伎ファンから拍手が起こった。

 芝居は発端、序幕、二幕目、大詰と分けられ、最終の大詰場面では、舞台上左右に客席「三升席」が設けられ、海老蔵らの熱演が繰り広げられた。