長渕剛(58)が脚本・演出を手掛けた冨永愛(32)の一人芝居「Ai

 愛なんて大っ嫌い」が東京・ラフォーレミュージアム六本木で行われた。

 29日に発売される冨永の同名自叙伝を題材にした舞台で、この日限りの上演。父親不在の幼少期やいじめなどに苦しみ、世界的なモデルになってからも孤独感や怒り、憎しみを抱えていた20代までと、9歳の1人息子と前向きに生きる決意を固めた現在を描いた。

 共通の知人がいた縁で長渕の所属事務所と業務委託を結び、昨年夏には長渕の故郷の鹿児島で一緒に心身を鍛える合宿を1週間行った。こうしたつながりもあって今回の舞台が実現。終演後には「初めて感じた達成感、感謝の気持ちです」と納得の表情を見せていた。

 長渕は厳しくかつ温かく接した。劇中に使う朗読収録に6日間も費やし、言葉のトーンや指先の動きまで細かく指導。食事やトレーニングメニューまで徹底させた。「愛ちゃんに『生まれ変わりたい』と、頼られた責任がありますから。アドバイスしたのは、自分の人生を呪うことがあっても孤独になるなということ。今は父のような思いで見つめています」と話した。