宝塚歌劇団星組トップスターの柚希礼音が22日、真矢みき以来、16年ぶり2人目となる東京・日本武道館公演「REON

 in

 BUDOKAN」を行った。

 「私にとって一世一代のイベントなんで、何よりも楽しんでやりました」

 100年の劇団史でも2人目の武道館公演に、興奮していた。柚希といえば、睡眠が何よりも重要で「8時間寝ないと動けない」と話していたが、そんな柚希も、開演前には「さすがに昨夜は眠れないかと…」と、明かしていた。ただし、実際には「やっぱり眠れました」と言い、いつも通りにエネルギッシュにステージへ向かった。

 この日は、普段の公演より、特徴的な目を際だたせるシャープなメーク。来年5月の退団まで、平成以降では和央ようかに次ぐ在位6年超えの「トップ・オブ・トップ」を支えるファンへの感謝から「超・お客さま参加型」のステージとなった。

 観客と一緒にダンス、ハモり、合いの手も入れてもらい、移動型車両で上階席へも近づいた。一体感あるステージを実現させ、本編ラストの歌唱を前に「宝塚音楽学校から18年。宝塚に入ってよかった。男役(という仕事)に出会えてよかった」と話し始めると、「あ、また泣きそう…」。

 柚希は退団発表後、自らを「涙もろくなった」と話し、それはファンへの感謝、そして「トップスター柚希礼音」との別れへの寂しさからくる感情のようだ。

 「でも、今日は泣かない」と公約し、本編を最後まで泣かずに完走。アンコールでは、ファンへの感謝をつづり、作詞した「For

 good」も熱唱。途中、感極まった表情は見せたものの、最後まで涙は流さず、笑顔で舞台を終えた。