京都市内16会場で4日間開催され、約4万人を動員した京都国際映画祭が19日、閉幕した。同映画祭は一昨年、いったん閉幕したが、今年、吉本興業などが中心となり、国際映画祭として復活。三船敏郎賞が新設され、俳優役所広司(58)が選ばれた。

 新作撮影中のため、短髪で現れた役所は「三船さんは年々、(役者として)幹が太く、表現も豊かになって、人間を表現するユーモアにあふれ、すばらしい方」と、大先輩の冠賞の受賞に恐縮しきりだった。

 役所は、三船さんとは2回会ったといい「京都の撮影所でちょうど、三船さんがカツラを外したところで、ゴシゴシと頭をかいてらしたので、三船さんらしいな、と…」と思い出を語った。

 物腰も柔らかで、丁寧な取材対応を見せた役所は、想定外の質問にも真摯(しんし)に応対。プロ野球阪神が18日に、CSファイナル・ステージで巨人に4連勝し、日本シリーズ出場を決めたことへの感想を問われると「関西の人は盛り上がってますよね。阪神が強いと、(プロ野球は)おもしろいですよね」。

 と言いつつ、長崎生まれの役所は「巨人戦しか放送がなかった」ため、実は巨人ファンの様子。空気を読んで、ご当地関西の球団にエールを送った。