東京・新橋演舞場「おしん」(7月4~27日)のおしんの少女時代に佐々木麻緒(9)諸星すみれ(9)の子役2人がダブルキャストで抜てきされ、演出家石井ふく子氏(81)も「飲み込みも早く、感性がいい」と太鼓判を押した。

 83年放送のNHK「おしん」は視聴率が50%を超え、少女時代を演じた小林綾子(35)は人気者になった。麻緒は2歳で子役を始め、ドラマ「火垂るの墓」で幼くして死ぬ節子を演じ、今回が初舞台。すみれは3歳で児童劇団に入り、人気アニメの吹き替えなど声優でも活躍中。「(石井)先生は怖いかなと思ったけど、けいこではすごく優しい」(麻緒)「けいこ場で先生手作りのおむすびをもらえるんです。体力をつけなさいって」(すみれ)。

 自宅でも母親相手にせりふのけいこを行い、すっかり覚えた。舞台後半に成人したおしん役で出演する小林も「上手ですよね」と舌を巻く。将来の夢は、すみれが「『千と千尋の神隠し』の湯婆婆が好きだったので、夏木マリさんみたいになりたい」、麻緒は「お花屋さんです」。石井氏は「子役が頑張ると、大人の役者もプレッシャーになって頑張るんです」。おしんの奉公先の娘加代役で渡辺ひかる、ももが出演する。