歌手泰葉(47)が29日、都内のホテルで、昨年11月に離婚した春風亭小朝(53)を「金髪豚野郎」などとブログで攻撃した一連の騒動の“終結”会見を行った。27日深夜に小朝と電話で話したという泰葉は「たくさんの暴言をわびて、彼も理解してくれた」。最後には「人間はダメだけど、高座はすごいから」と、落語界に対し小朝に大名跡「三遊亭円朝」を襲名させてほしいと嘆願した。

 会見冒頭で「今日は厳しく糾弾してください」と要望した泰葉のブログ攻撃は、来年3月の東京・明治座「三平物語」で小朝が演出・出演を断ったことがきっかけだった。同公演は泰葉の初プロデュース。小朝も演出・出演を承諾したが、離婚し泰葉がプロデュースを降りた後に、小朝が両方とも辞めたことを泰葉が知り、「愛する父への冒とくだ」と激怒した。

 「7月から脅迫メールを送り始め、1日100件以上、『小朝、死ね、死ね、死ね』というのもあった」。26日に上野公園音楽祭出演をキャンセルした際、泰葉が「小朝側から圧力があった」という内容のファクスを流し、小朝側も圧力を否定するファクスを流す騒ぎにエスカレート。だが、27日深夜に小朝と久しぶりに1時間半電話で話し合い、和解したという。「一生懸命暴れて、私の思いも彼に伝わった。たくさんの暴言をわびて、彼も理解してくださった。やって良かったと思う」。

 そのため、「終結」会見となったが、低血糖の泰葉は何度も黒砂糖をなめながら、テンション高く話し続けた。金びょうぶ前で離婚会見したこともあって、ホテル側から「金びょうぶはどうしますか」と聞かれたが「今日は真剣勝負だから」と断ったという。

 さらには海老名家からの勘当も明かした。「9月に慰謝料で買ったマンションで母(香葉子さん)に『小朝をとるか、私をとるか』迫ったら、『うちは落語家の家だから小朝をとる』と言われ、勘当してほしいと言った。今回のことでは申し訳なく思ってます。でも、爆弾女なので、勘当はとかないでほしいです」。再デビューをめぐる谷村新司の事務所社長との確執については「9月20日にリリースしたかったが、延び延びになった」と妨害があったことをほのめかした。

 一連の騒動は泰葉の独り相撲の様相だったが「父三平は私の危険因子を心配していた。父だったら、丸ごと受け止めてくれたと思う」と涙をみせた。最後に話したのが、小朝に落語中興の祖「三遊亭円朝」の大名跡を襲名させてほしいという落語界への嘆願だった。「人間はダメだけど、高座はすごい。本人は神様の名だからダメと言ったけど、襲名に尽力してほしい。命をかけて『金髪豚野郎』と言った私の最後のお願いです」としめくくった。