漫才師中田カウス(60)の自宅に脅迫状が届いた問題で、大阪府警南署は21日、同じ吉本興業所属の漫才師前田五郎(67)から参考人として任意で事情聴取した。前田は「知りません」と関与を否定したことが同日、捜査関係者らへの取材で分かった。吉本興業によると、前田は5月に同社が聞き取り調査をした際も、脅迫状を書いたことを否定していた。

 聴取後、大阪市内の自宅に車で帰宅した前田は疲れ切った表情。報道陣に「ご苦労さまです」と頭を下げた。聴取についてはノーコメントを貫いた。

 同署は「被疑者(容疑者)ではなく、任意の参考人として事実関係を確認した」と説明。今後については「必要とあれば事情を聴くことがあるかもしれない」としている。

 脅迫状は4月3日にカウス宅に届き、カウスや同社役員の名を挙げ「舞台に立てぬ様にしてやる」などと手書きで書かれていた。吉本興業が脅迫状の書面の字体が前田さんの筆跡に似ていたことから独自に筆跡鑑定し、結果に関する専門家の意見書を南署に提出。被害届も出し、6月4日に同署に受理されていた。

 [2009年7月22日6時50分

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