【シンガポール22日=瀬津真也】アニメファンらに人気の歌手May’n(メイン=20)が、シンガポール国際会議場に2日間で約5万人を集めた「アニメ・フェスティバル・アジア2009」でのコンサートで、大トリを務めた。03年のオーディション「ホリプロスカウトキャラバン」出身者のMay’nは、来年1月24日には、所属事務所「ホリプロ」の女性歌手としては山口百恵さん(50)以来30年ぶりに、日本武道館単独ライブを行う。

 May’nが登場すると、約5000人のアニメファンで埋まった会場は「BUCHO(部長)~!!

 MOTTEKE(もってけ)~」の歓声に包まれた。「BUCHO」は熱狂的なファンが使うMay’nのニックネームで「MOTTEKE」はMay’n自身がライブで使うかけ声だ。

 現地ファンの熱狂ぶりに「歌があれば国境なんて越えられるんですね」と感激し「アイム

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 シンガポール!!」と、昨年に続く連続出演のあいさつ。21日公開のアニメ映画「劇場版マクロスF」の挿入歌や新曲「YOUR

 ROCK」など10曲を歌い上げた。アニソンの大御所水木一郎(61)や中川翔子(24)も参加する中で、最年少で堂々と大トリを務めた。

 歌手発掘を狙った応募約3万5000人の03年ホリプロスカウトキャラバンで、13歳ながら才能を見いだされるも売れない時代が続いた。だが、6年目の昨年5月、本名から改名して「マクロスF」の登場キャラクター歌姫シェリル・ノームの歌声を担当すると、一気にブレークした。「歌が好きな気持ちと努力。あきらめないで良かった」。

 今公演後も予定がびっしりだ。25日に初アルバム「Styles」と、シェリル・ノームstarring

 May’n名義の「ユニバーサル・バニー」を同時発売。2枚同時のオリコントップ10入りの期待も高まる。12月13日には中国広東省の広州での招待ライブに遠征。来年1月24日にはホリプロにとっては、百恵さんの伝説の引退コンサート以来、30年ぶりの日本武道館単独ライブを迎える。「百恵さん以来と聞くと、びっくりです。伝説の地にファンと乗り込めることが楽しみ」と気持ちを高めている。

 [2009年11月23日9時42分

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